総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 第43回会合 5月13日資料

2050年カーボンニュートラル宣言に合わせ、エネルギー基本計画の見直しが進められようとしています。その基礎となる審議会で、2050年カーボンニュートラルへの複数のシナリオについての電力コスト試算が示されました。以下に資料へのリンクを示します。

膨大な資料ですが、RITEが行った試算結果は資料2の46,47ページに示されています。現状13円/kWhに対して、2050年時点成り行き任せに近い、再エネ54%、原子力10%、水素+アンモニア13%、CCUS火力23%で24.9円/kWhと現状のおよそ2倍、再エネ100%とした場合には53.4円/kWhと4倍以上に跳ね上がるので「現実的ではない」としています。

そもそも、CCUS火力、さらにはグリーン水素やアンモニア製造についての見通しも得られていない段階での試算の根拠があやふやな上に、既に海外で2円/kWhを下回る実績がある太陽光発電のコストが10-17円/kWhと見積もられている一方で、原発の継続については楽観的と読み取れます。再エネ100%を「現実的ではない」と切り捨てる考えが最初から折り込み済み、原発再稼働、60年運転、新造ありき(原発5割なら19.5円/kWhと試算)であったと読み取れます。

ところが、資料4のパブコメを見ますと、全てが原発NOであり、再エネ推進を求める意見ばかりです。どうして、民意を無視した試算結果を誘導するのでしょうか?この数字を見せて、「原発やむなし」と庶民に言わせようとしているとしか思えず、分科会は是非この様な会合をする以前に、首相が国民とエネルギーの未来について対話し、まず国民の希望を踏まえてから試算をすべきではないですか?そうすると、全く違う試算値が出てくる様に思います。

資源総合エネルギー調査会 基本政策分科会 第43回会合 2021年5月13日開催 資料

資料1 2050年カーボンニュートラルの実現に向けた検討(事務局提出資料)(PDF形式:3,660KB)PDFファイル

資料2 2050年カーボンニュートラルのとシナリオ分析(中間報告)(RITE提出資料)(PDF形式:4,474KB)PDFファイル

資料3 次期エネルギー基本計画の骨格(案)(事務局提出資料)(PDF形式:594KB)PDFファイル

資料4 エネルギー政策に関する「意見箱」へのご意見(事務局提出資料)(PDF形式:580KB)

山形大学カーボンニュートラル研究センター

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